葉山町に住んでいる方が生活保護の相談をしたいと思ったとき、多くの人はまず町役場を思い浮かべます。ところが、保護を受けるかどうかを決めて、毎月の保護費を出すのは葉山町ではありません。神奈川県です。窓口になるのは、鎌倉市にある県の鎌倉保健福祉事務所です。
これは葉山町に限った話ではなく、県内にある13の町と1つの村、全部に当てはまります。町役場で申請書を受け取る仕組みもありますが、どこが最後に決めるのかを知っておくと、手続きの見通しが立ちやすくなります。
町村には福祉事務所がない
生活保護の決定と実施は、福祉事務所を持つ自治体の仕事です。社会福祉法第14条は、都道府県と市には福祉事務所を置くことを義務づけ、町村については置くことが「できる」としています。神奈川県の町村は自前の福祉事務所を置いていないので、県が設けた福祉事務所が町村の分を受け持っています。
神奈川県では、この県の福祉事務所の役目を保健福祉事務所が兼ねています。一覧に出てくる生活福祉課などが、生活保護の担当課です。県の「生活保護法の相談窓口」のページも、町村にお住まいの方向けに一覧を出したうえで、市にお住まいの方は各市の福祉事務所が相談窓口になる、と書き分けています。
三浦市や逗子市のような「市」は、市役所の中に福祉事務所があります。同じ三浦半島でも、三浦市は市役所の福祉課、葉山町は県の鎌倉保健福祉事務所と、行き先が分かれます。三浦市の窓口は三浦市の記事に書きました。
町村ごとの担当と、県の事務所の連絡先
県のページに載っている一覧を、町村ごとに並べ直しました。町村役場の担当課もあわせて載っています。
| お住まいの町村 | 担当する県の事務所 | 町村役場の担当課(電話) |
|---|---|---|
| 葉山町 | 鎌倉保健福祉事務所 | 福祉課(046-876-1111) |
| 寒川町 | 平塚保健福祉事務所 茅ケ崎支所 | 福祉課(0467-74-1111) |
| 大磯町 | 平塚保健福祉事務所 | 福祉課(0463-61-4100) |
| 二宮町 | 平塚保健福祉事務所 | 福祉保険課(0463-71-3311) |
| 箱根町 | 小田原保健福祉事務所 | 福祉課(0460-85-7111) |
| 真鶴町 | 小田原保健福祉事務所 | 保険福祉課(0465-68-1131) |
| 湯河原町 | 小田原保健福祉事務所 | 社会福祉課(0465-63-2111) |
| 中井町 | 小田原保健福祉事務所 足柄上センター | 福祉課(0465-81-5548) |
| 大井町 | 小田原保健福祉事務所 足柄上センター | 福祉課(0465-83-1311) |
| 松田町 | 小田原保健福祉事務所 足柄上センター | 福祉課(0465-83-1221) |
| 山北町 | 小田原保健福祉事務所 足柄上センター | 福祉課(0465-75-1122) |
| 開成町 | 小田原保健福祉事務所 足柄上センター | 福祉介護課(0465-83-2331) |
| 愛川町 | 厚木保健福祉事務所 | 福祉支援課(046-285-2111) |
| 清川村 | 厚木保健福祉事務所 | 子育て健康福祉課(046-288-1211) |
意外に思われるかもしれないのが寒川町で、担当は茅ヶ崎市にある平塚保健福祉事務所の茅ケ崎支所です。足柄上郡の5町を受け持つ足柄上センターは、小田原市ではなく開成町にあります。
県の事務所の所在地と電話番号は次のとおりです。
| 県の事務所(担当課) | 所在地 | 電話 |
|---|---|---|
| 鎌倉保健福祉事務所(保健福祉課) | 鎌倉市由比ガ浜2-16-13 | 0467-24-3900 |
| 平塚保健福祉事務所(生活福祉課) | 平塚市豊原町6-21 | 0463-32-0130 |
| 平塚保健福祉事務所 茅ケ崎支所(生活福祉課) | 茅ヶ崎市茅ヶ崎1-8-7 | 0467-85-1173 |
| 小田原保健福祉事務所(生活福祉課) | 小田原市荻窪350-1 | 0465-32-8000 |
| 小田原保健福祉事務所 足柄上センター(生活福祉課) | 足柄上郡開成町吉田島2489-2 | 0465-83-5111 |
| 厚木保健福祉事務所(生活福祉課) | 厚木市水引2-3-1 | 046-224-1111 |
どの事務所も、行く前に一度電話を入れておくと話が早く進みます。体調や交通の事情で出向くのが難しい場合も、その旨を電話で伝えてください。
町役場の窓口でも申請書は出せる
県の事務所が遠い方にとって大事なのは、生活保護法第24条第10項の定めです。保護の開始や変更の申請は、町村長を経由してすることもできる、と書かれています。申請を受け取った町村長は、5日以内に、扶養義務者の有無や資産・収入の状況など決定の参考になることを書いた書面を添えて、県の福祉事務所に送らなければなりません。
つまり、近くの町役場の担当課に申請書を出す道も法律で用意されています。決定するのは県の福祉事務所で、調査のために担当者が訪ねてくることもあります。
町村長の役割は、同じ法律の第19条にも並んでいます。困っている人を見つけたら県の福祉事務所へ知らせること、受け取った申請を送ること、頼まれれば保護費を手渡したり調査をしたりすること。そして、特に急迫していて放っておけない人がいれば、町村長が応急的に必要な保護を行うことも定められています。
申請から決定までの期限は、市の場合と同じく原則14日以内、長くて30日までです。申請書の書き方や窓口で聞かれることは生活保護の申請のしかたを参考にしてください。町役場に出したのか、県の事務所に出したのか、出した日と相手は控えておくと後で困りません。
生活保護の前に話を聞いてもらえる窓口
家賃や借金のことで先行きが不安でも、まだ生活保護までは考えていない。そうした段階の相談も、町村部では県が受けています。生活困窮者自立支援法にもとづく県の自立相談支援の窓口で、生活保護を受けている方は対象外です。
| お住まいの町村 | 窓口 | 電話 |
|---|---|---|
| 葉山町、寒川町、大磯町、二宮町、愛川町、清川村 | ほっとステーション横浜(横浜市神奈川区反町3-17-2 神奈川県社会福祉センター) | 045-311-8874 |
| 中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町 | ほっとステーション小田原(小田原市荻窪306) | 0465-20-5085 |
受付は月曜から金曜の9時から17時で、祝日と年末年始は休みです。県のページによると、電話をすると折り返しかけ直してくれるので電話代の心配が少なく、電話で話したあと自宅への訪問で相談を続けることもできます。本人以外からの相談も受けていて、相談は無料です。ほっとステーション小田原は令和8年4月1日から電話番号とメールアドレスが変わっているので、古い資料の番号にかけないよう気をつけてください。中井町にお住まいの方は、町の福祉課も一次相談の窓口になっています。
ここで離職などによる家賃の困りごとを話せば、住居確保給付金の案内も受けられます。制度の中身は住居確保給付金の記事にまとめました。
県内のどこに相談すればいいかの全体像は神奈川で生活保護を相談したい人へにもあります。行き先に迷ったら、無料の相談前チェックから今の状況を送ってください。私たちが読んでご連絡します。保護が受けられるかどうかを判断するのは福祉事務所で、運用は自治体によって違います。
出典
・町村ごとの生活保護の相談窓口(県の保健福祉事務所・町村役場の担当課)、所在地、電話番号、市にお住まいの方は各市の福祉事務所が窓口であること:神奈川県「生活保護法の相談窓口」(2026年1月29日更新)https://www.pref.kanagawa.jp/docs/r6w/cnt/f152/p2908.html(確認日2026年10月19日)
・町村部の自立相談支援の窓口(ほっとステーション横浜・小田原)、受付時間、折り返し電話と自宅訪問、令和8年4月1日からの電話番号の変更、中井町の一次相談窓口:神奈川県「県内の町村にお住まいの方へ」(2026年4月7日更新)https://www.pref.kanagawa.jp/docs/r6w/konkyu/tyouson.html(確認日2026年10月19日)
・ほっとステーション横浜の所在地(神奈川県社会福祉センター):神奈川県「生活にお困りの方を支援する相談窓口の一覧」(2026年5月11日更新)https://www.pref.kanagawa.jp/docs/r6w/cnt/f533087/index.html(確認日2026年10月19日)
・福祉事務所の設置(都道府県・市は義務、町村は任意):社会福祉法第14条 e-Gov法令検索https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045(確認日2026年10月19日)
・保護の実施機関、町村長の応急的処置と協力事項、町村長を経由した申請と5日以内の送付、決定までの期限:生活保護法第19条、第24条 e-Gov法令検索https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144(確認日2026年10月19日)


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