厚木は内陸の町で、車がないと動きにくい場所が多い。工場や物流の仕事が多く、シフトが減ると収入がまとまって落ちます。相談を受けていると、月に数万円の差で家計が回らなくなった、という話をよく聞きます。
厚木市で困ったとき、どこへ行けばよいのか。ここには窓口が二つあり、使い分けがはっきりしています。そこから書きます。
窓口は二つある
ひとつは生活福祉課です。生活保護の相談と申請を受け付けているのはここです。
厚木市 市民福祉部 生活福祉課
所在地/〒243-8511 神奈川県厚木市中町3-17-17
電話/046-225-2213
相談時間/開庁日の午前8時30分〜正午、午後1時〜午後5時15分
もうひとつが、福祉部福祉総務課の自立支援担当の相談窓口です。生活保護をまだ受けていないけれど生活に困っている、という段階の相談を、平日の午前8時30分から午後5時15分まで受け付けています。
使い分けは単純です。生活保護を申請したいなら生活福祉課へ。まだそこまで踏み切れない、でも家計が回らない、という段階なら自立支援担当の窓口へ。後者では、家計の立て直しや仕事のことまで含めて、生活保護以外の手も一緒に検討できます。
どちらか迷ったら、迷ったまま電話してかまいません。話を聞いたうえで適切なほうへ回してくれます。
(出典:厚木市「生活保護制度の概要」 https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/soshiki/seikatsufukushika/2/2436.html /厚木市「市民福祉部 生活福祉課」 https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/soshiki/seikatsufukushika/index.html 確認日2026年8月31日。連絡先や受付時間は変わることがあるため、行く前に確認してください)
市が示している考え方
厚木市のページには、生活保護が日本国憲法第25条にもとづく制度であり、すべての国民について無差別平等に受けることができるものだと書かれています。
この一文は形式的なものではありません。相談の場で「自分のような者が申請していいのか」とためらう方に、私たちはよくこのことを伝えます。使う側が後ろめたく思う必要はない制度です。
そのうえで市は、申請にあたって優先すべきこととして、働ける方は能力に応じて働くこと、現金や預貯金は生活費に充てること、親族に援助を求めること、他の社会保障制度をすべて活用することを挙げています。生活保護は最後に来る制度だ、という組み立てです。
なお、暴力団員には保護が適用されない旨も明記されています。
八つの扶助
生活保護は一つのお金ではなく、用途ごとに分かれています。厚木市は次のように整理しています。
| 扶助 | 内容 |
|---|---|
| 生活扶助 | 日常の暮らしの費用 |
| 住宅扶助 | 家賃・地代・補修費 |
| 教育扶助 | 小中学校の学用品・給食費 |
| 医療扶助 | 治療・薬代 |
| 介護扶助 | 介護サービス費 |
| 出産扶助 | 出産費用 |
| 生業扶助 | 資格取得・高校就学費 |
| 葬祭扶助 | 葬祭費用 |
医療扶助が入っていることは、覚えておいてください。通院をためらって症状を悪化させ、働けなくなってから相談に来られる方がいます。医療費は直接医療機関へ支払われるので、本人の窓口負担はありません。
申請までに用意しておくもの
申請には、氏名、住所、保護を受けようとする理由、資産および収入の状況などを記載した申請書を福祉事務所へ提出します。
書類が全部そろっていなくても申請はできます。そのうえで、あると話が早いものを挙げます。
- 通帳(記帳しておいてください)
- 直近の給与明細、または収入がわかるもの
- 家賃の額がわかるもの
- 健康保険証、年金手帳
- 借入があるなら、その一覧
厚木市も、制度の仕組みや他の社会保障施策の活用について説明を受けるために、事前の相談が大切だとしています。窓口で何を聞かれるかは申請方法の記事にまとめました。
厚木で必ず話題になる車のこと
厚木は市域が広く、公共交通だけでは動きにくい地域があります。相談でも車の話は必ず出ます。
車の保有が認められることはあります。ただし、どんな事情なら認められるかは福祉事務所の判断で、自治体によっても運用が違います。仕事で車を使っていた場合、役所へ医師から説明があった場合、障害があって他に移動手段がない場合、公共交通が乏しい地域に住んでいる場合などが、説明する価値のある事情です。
大事なのは、なぜ必要なのかを具体的に話すことです。「あったほうが便利だから」ではなく、「勤め先が本厚木駅からバスもない場所で、始業が朝6時」というふうに。一律に手放すことになる、と決めつけて相談をやめないでください。
家賃の上限は窓口で確認を
住宅扶助には上限があり、地域と世帯人数で決まります。この記事では厚木市の具体的な金額を書きません。市の公式サイトで確認できず、出どころのはっきりしない数字を載せない方針だからです。
相談のときに「住宅扶助の上限はいくらですか」と聞いてください。部屋を探し始める前に知っておくと無駄足が減ります。考え方は住宅扶助の記事に書きました。
申請の前に検討できるもの
まだ申請まで踏み切れない段階なら、自立支援担当の窓口とあわせて、社会福祉協議会の生活福祉資金も選択肢になります。ただしこちらは貸付なので、収入が戻る見込みがあるかどうかで向き不向きが分かれます。
見込みが立たないまま借りると、返済を抱えた状態で結局は生活保護へ、ということになりかねません。迷ったら、借りる前に相談してください。
県央エリアで住まいと仕事を立て直す
私たちは横浜市西区のNPO法人で、神奈川県内の大家さんや管理会社とお話をしながら、保証人や保証会社を立てられない方の住まいのご相談をお受けしています。当会は宅地建物取引業者ではないため、仲介手数料はいただきません。
住まいが落ち着いてから、体調と相談しながら仕事を探します。順番が逆になると、たいてい続きません。近隣の大和市からのご相談もお受けしています。厚木からでも受けられます。
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