三浦市が配っている「生活保護のしおり」の表紙には、「三浦市福祉事務所」と書かれています。市役所の福祉課が、そのまま福祉事務所の役目を担っているという意味です。生活保護の相談も申請も、この福祉課で受け付けています。
三崎の港と、大根やキャベツの畑が広がる半島の先の街です。市役所まで少し距離がある地区にお住まいの方もいると思います。まずは電話の番号と、受け付けている時間から書きます。
相談先は市役所の福祉課(生活保護担当)
担当は三浦市役所の保健福祉部 福祉課(生活保護担当)です。市役所の住所は三浦市城山町1-1で、電話は代表の046-882-1111にかけ、内線333・357・358・360のいずれかにつないでもらいます。ファックスは046-881-0148です。
開庁しているのは月曜から金曜の8時30分から17時15分まで。祝日・休日と年末年始は閉まります。近くの市では17時に閉まるところもあるので、仕事帰りに寄るつもりなら、この15分の差は覚えておいて損はありません。
市のページは、生活保護を必要とする可能性はどなたにでもあるものなので、生活に不安を感じたらためらわずに相談してほしい、と結んでいます。何から話せばいいのか分からなくても、「相談したい」と電話で伝えるところから始めてかまいません。
しおりはPDFで市のページから読めます。8ページほどの冊子で、制度の考え方、保護を受けている間の権利と義務、病院にかかるときの手続きまで載っています。
しおりで確かめておきたいこと
しおりにはいくつか、相談の前に知っておくと気持ちが軽くなる記述があります。
一つは親族のことです。親や子ども、きょうだいなどから援助を受けられる場合はそちらが優先されますが、しおりは続けて、援助できる親族がいるからといって生活保護を利用できないということにはならない、と書いています。福祉事務所が扶養を期待できると判断した親族には照会をすることがありますが、家庭内暴力や虐待などの経緯がある場合や特別な事情がある場合は、照会しないことがある、とも書かれています。家族に連絡されると困る事情があるなら、最初に担当者へ伝えてください。
もう一つは生命保険です。解約すればお金が戻ってくる保険は原則として解約して生活費に充てる扱いですが、一定の要件を満たせば保有が認められる場合もあるので個別に相談してほしい、とあります。解約の手続きを先に済ませてしまう前に、まず福祉課で話してください。
収入の申告についての書き方も具体的です。働いて得た収入は、その時点で届け出ておけばさまざまな控除が受けられる一方、申告をしないまま調査で分かった場合は、原則として収入と同じ額の保護費を返すことになる、と説明されています。高校生のアルバイトにも控除があるので、仕事を始めることになったら、まず担当のケースワーカーに知らせるよう書かれています。
保護が始まると国民健康保険は使えなくなります。病院にかかるときは、事前に保護変更申請書(傷病届)を出します。この用紙は福祉事務所のほか、南下浦出張所と初声出張所にも置いてあると、しおりに書かれています。市役所まで出るのが大変な地区の方には助かる話です。
申請から決定までは、生活保護法第24条で原則14日以内、調べるのに時間がかかる場合でも30日までと決まっています。申請書の書き方や当日に聞かれることは生活保護の申請のしかたにまとめました。
家賃の上限は、部屋を決める前に聞く
生活保護の基準は地域ごとに6段階の「級地」に分かれています。厚生労働省が審議会の資料として公表している告示の写し(平成20年時点)では、三浦市は「1級地-2」に入っていて、同じ神奈川県では横須賀市、平塚市、小田原市、茅ケ崎市などと同じ区分です。鎌倉市や逗子市、葉山町は一つ上の「1級地-1」です。
住宅扶助で出る家賃の上限は、この級地と世帯の人数で決まります。ただ、三浦市でいま使われている具体的な額を、私たちは市や国の公開資料で確かめきれていません。そのためこの記事では金額を書きません。
引っ越しを考えているなら、契約の前に福祉課へ「この人数だと家賃はいくらまでか」を聞いてください。上限を超える部屋を先に契約してしまうと、差額を毎月の生活費から払うことになりかねません。上限の考え方は住宅扶助の上限額の記事で説明しています。
以前に受けていた方への追加給付
平成25年から行われた生活扶助基準の引き下げについて、令和7年6月27日に最高裁判決が出ました。これを受けて国が決めた追加給付を、三浦市も行っています。対象は、平成25年8月から令和8年3月31日までのあいだに三浦市で生活保護を受けていた世帯、またはいま受けている世帯です。
いま三浦市で受給中の世帯は手続きがいらず、令和8年8月5日の支給日に通常の保護費と一緒に払われる予定だと市は案内しています。すでに受給をやめた世帯は、当時の世帯主が申出書を出します。窓口の受付は令和9年7月30日まで、郵送は7月31日の消印まで有効です。出張所では受け付けておらず、マイナポータルでの申出もできないので、福祉課の窓口か郵送になります。期間によっては追加給付がない世帯もあると、市のページにあります。
制度全体についての問い合わせ先は、厚生労働省の委託で開かれている追加給付相談センター(0120-179-445、平日9時から17時)です。給付をかたって口座の情報を聞き出したり、ATMの操作をさせたりする電話には気をつけてください。
生活保護の手前で寄れる場所
家賃が払えなくなりそうだが、まだ生活保護を考える段階ではない。そういうときの相談先として、神奈川県がまとめている生活困窮者の相談窓口の一覧には、三浦市の欄に「三浦市権利擁護センター いっしょ」が載っています。所在地は三浦市南下浦町菊名1258-3、電話は046-888-7347です。
三浦市のページで住居確保給付金の問い合わせ先になっている三浦市社会福祉協議会も、同じ住所と電話番号です。住居確保給付金は、離職などで住まいを失った、または失うおそれのある方に、原則3か月、家賃相当額を大家さんへ直接払う制度です。市のページ(2025年3月18日更新)では、単身の支給上限は41,000円と案内されています。収入や預貯金の基準、ハローワークでの求職活動などの条件があるので、詳しくは住居確保給付金の記事もご覧ください。
三浦半島のほかの街については、横須賀市と逗子市の記事があります。どこに何から相談すればいいか迷うときは、無料の相談前チェックから状況を送ってください。私たちが内容を読んで、ご連絡します。保護を受けられるかどうかを決めるのは福祉事務所で、運用は自治体によって違います。私たちはその手前で、話を整理するお手伝いをしています。
出典
・窓口(保健福祉部 福祉課 生活保護担当)、電話・内線・ファックス、扶養照会についての記載、開庁時間、市役所の所在地:三浦市「生活援護(保護)制度」(2026年7月17日更新)https://www.city.miura.kanagawa.jp/iryo_kenko_fukushi/seikatsufukushi/4992.html(確認日2026年10月19日)
・「三浦市福祉事務所」の表記、親族の援助、生命保険、収入申告と控除、保護変更申請書(傷病届)と出張所:三浦市「生活保護のしおり」https://www.city.miura.kanagawa.jp/material/files/group/30/seikatuhogonosiyori.pdf(確認日2026年10月19日)
・追加給付の対象・支給予定日・申出の受付期間と方法・相談センター:三浦市「平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決への対応(追加給付)について」(2026年7月31日更新)https://www.city.miura.kanagawa.jp/iryo_kenko_fukushi/seikatsufukushi/12682.html(確認日2026年10月19日)
・住居確保給付金の対象・支給上限・支給期間・問い合わせ先(三浦市社会福祉協議会):三浦市「住居確保給付金」(2025年3月18日更新)https://www.city.miura.kanagawa.jp/iryo_kenko_fukushi/seikatsufukushi/7498.html(確認日2026年10月19日)
・三浦市の生活困窮者の相談窓口(三浦市権利擁護センター いっしょ):神奈川県「生活にお困りの方を支援する相談窓口の一覧」(2026年5月11日更新)https://www.pref.kanagawa.jp/docs/r6w/cnt/f533087/index.html(確認日2026年10月19日)
・級地区分(三浦市=1級地-2、鎌倉市・逗子市・葉山町=1級地-1):「生活保護法による保護の基準」(昭和38年厚生省告示第158号。平成20年4月1日最終改正時点の写し、厚生労働省 審議会資料)https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/dl/s0630-11s.pdf/級地区分は昭和62年度以降、市町村合併による統合以外の見直しが行われていないこと:同部会 令和3年資料「生活保護基準における級地区分の検証について」https://www.mhlw.go.jp/content/12002000/000826824.pdf(いずれも確認日2026年10月19日)
・決定までの期限:生活保護法第24条 e-Gov法令検索https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144(確認日2026年10月19日)

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