お部屋探しの相談を受けていると、保証人の話はご存じでも、緊急連絡先でつまずいて初めて気づく方がいます。申込書の最後に、名前と電話番号を書く欄がある。そこを埋められないまま、書類が止まる。頼れる親族がいない方には、ここが最後の関門になります。
4社に3社が、緊急連絡先を求めています
国が家賃債務保証会社に聞いた調査があります。登録している83社が答えたもので、緊急連絡先を「求めている」が75.9%、「状況に応じて求める」が14.5%、「求めていない」は9.6%でした。つまり、9割の会社は何らかの形で緊急連絡先を見ています。
そもそも賃貸借契約の88%で何らかの保証が求められ、その80%が家賃債務保証会社を使っています。保証会社を通らずに部屋を借りる道が、そもそも細くなっているということです。
誰の名前なら認めてもらえるのか
同じ調査で「誰なら緊急連絡先として認めるか」も聞いています(複数回答)。
| 認める相手 | 割合 |
|---|---|
| 親族 | 100.0% |
| 親族以外の個人(友人など) | 79.4% |
| 法人(団体のサービス) | 30.2% |
親族なら全社が認めます。友人でも8割。ところが法人になると3割まで落ちます。「どこかの団体にお願いすれば済む」とはいかない、というのが数字の示すところです。頼れる親族がいない方が行き詰まる理由は、ここにあります。
それでも、法人で通る道はあります
残りの7割が門前払いかというと、そうではありません。制度の側は、法人の緊急連絡先を受け入れる方向へ動いています。
ひとつは、国土交通大臣が認定した家賃債務保証業者です。認定の基準に「すべての要配慮者との契約について、緊急連絡先を親族などの個人に限定しない」という項目が入っています。認定を受けた会社は、法人だからという理由で断れません。
もうひとつは、一般財団法人高齢者住宅財団の家賃債務保証です。財団のよくある質問には、緊急連絡先は親族に限らず「居住支援法人等の一定の信頼性が確認できる法人でも構いません」と書かれています。あわせて、緊急連絡先は保証人ではないこと、事前に本人から緊急連絡先の同意を得ておくことも案内されています。
物件を探すときに、どの保証会社を使う物件なのかを不動産会社に確かめておくと、無駄足が減ります。
保証人と緊急連絡先は、まったく別のものです
混同されがちですが、役割が違います。保証人は、家賃が払われなかったときに代わりに払う義務を負う人です。緊急連絡先は、連絡がつかないときや緊急のときに、管理会社や保証会社が連絡する先です。お金の義務はありません。
この違いを知らずに「保証人を頼めないから無理だ」と諦めてしまう方がいます。保証会社を使う契約であれば、あなたが探しているのは保証人ではなく、連絡がつく先です。頼む相手のハードルは、ずいぶん違います。
私たちがお引き受けできる場合があります
私たちも、緊急連絡先をお引き受けしています。柱にしているのは、月に1回お電話でお話しする見守り・自立支援サポートです。ふだんからお話ししている関係があるので、保証会社や管理会社から連絡が入ったときに、ご本人と連絡を取れる見込みが立ちます。名前だけをお貸しするものではありません。
受け方は、次のようにしています。ご連絡は050-5367-5779のAIによる自動応対で、24時間・365日お受けします。ただし、人がその場でお答えすることはできません。平日10:00〜17:00に、理事長(担当役員)が折り返します。折り返しは、ご連絡をお受けしてから原則3営業日以内です(時間外・休日にお受けした分も同じお取り扱いです)。駆けつけはしません。命にかかわるおそれがあるときは、119番・110番へおかけください。
電話番号は2本あります。住まいや就労のご相談は050-5896-2826(相談窓口・人がお受けします)、見守り・自立支援サポートと緊急連絡先のご連絡は050-5367-5779(AIがお受けして、あとから折り返します)です。
お約束できないことも、先に書いておきます。緊急連絡先は保証人ではありません。私たちは家賃その他のお金を支払う義務を負わず、立て替えもしません。お部屋への立ち入りや鍵の開錠、現地への駆けつけも行いません。そして、私たちが緊急連絡先になることで審査に通ることを約束するものではありません。法人を認めない保証会社は現にありますし、認める会社でも駆けつけを求める先があります。
当会は居住支援法人の指定を受けていません(申請の準備中です)。宅地建物取引業者でもないため、お部屋の仲介はしていません。できるのは、住まいの探し方のご相談と、入居後の暮らしを支えることです。
見守り・自立支援サポート(月額2,200円から)
月に1回、私たちからお電話をして暮らしの様子を伺います。3つのプランのすべてに、緊急連絡先のお引き受けが含まれます(追加料金はいただきません)。
見守り・自立支援サポートの内容と料金を見る
いまはテスト運用中で、受け入れる人数を限って始めています。すぐにはお受けできない場合があります。
保証人のいない部屋探しそのものについては保証人なし・無職でも部屋を借りるには、審査で落ちる理由は入居審査に落ちてしまう理由にまとめています。国の仕組みとしての支援先を知りたい方は居住支援法人という仕組みもどうぞ。住まいのご相談は住居支援のページから、あるいは無料の相談前チェックでお聞かせください。
出典
・緊急連絡先を求める割合(75.9%)、認める相手の内訳(親族100.0%/親族以外の個人79.4%/法人30.2%)、保証の利用状況(88%・80%):厚生労働省・国土交通省・法務省「住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関するこれまでの議論の整理(中間とりまとめ素案)参考資料」資料3 p.10・23・24(令和5年度 国土交通省調査の速報値、回答は登録事業者83者)
https://www.mhlw.go.jp/content/12501000/001147836.pdf(確認日2026年9月22日)
・認定家賃債務保証業者の認定基準:国土交通省「認定家賃債務保証業者制度」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr7_000060.html(確認日2026年9月10日)
・緊急連絡先を法人でも可とする取扱い、保証人ではないこと:一般財団法人高齢者住宅財団「家賃債務保証 よくあるご質問」Q16 https://www.koujuuzai.or.jp/service/rent_guarantees/faq-rg/(確認日2026年9月22日)


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