9月の物価は2.1%上昇、灯油は15%高く|冬を前に、上がったもの・下がったものを確かめる

電卓と硬貨(生活保護費の計算イメージ) 制度・お金

10月23日、9月の消費者物価指数が公表されました

総務省統計局は2026年10月23日、9月の全国の消費者物価指数を公表しました。消費者物価指数は、私たちがふだん買うものやサービスの値段が、全体としてどれくらい動いたかを表す数字です。今回から、2025年の値段を100とする新しい基準で計算されています。

9月の結果は、総合で前の年の同じ月より2.1%の上昇でした。8月は1.9%だったので、上がり方が少し強まっています。生鮮食品を除いた数字も2.1%で、8月の1.7%から伸びました。

何が上がって、何が下がったのか

「平均で2.1%」と言われても、暮らしの実感とはずれることがあります。品目ごとに見ると、動きはかなりばらばらです。

上がったもの

  • 灯油:前の年より15.3%高い。プロパンガスも6.3%上がっています
  • トイレットペーパー:17.8%高い。洗剤などを含む「家事用消耗品」全体でも12.4%上がりました
  • 食料(生鮮食品を除く):2.9%。からあげなどの調理食品、肉、お茶などの飲料が上がっています
  • 水道料:4.9%
  • 携帯電話の本体:10.9%。通信全体でも3.0%上がりました
  • 民間の賃貸住宅の家賃:0.8%

下がったもの

  • お米(コシヒカリ以外):21.1%安い
  • 電気代:2.4%安い
  • ガソリン:2.6%安い

統計局は、ガソリンの暫定税率の廃止や国の施策によって、エネルギーの値段が押し下げられている効果も試算して載せています。

わかりやすく言うと

お米と電気代、ガソリンは去年より安くなりました。一方で、冬に欠かせない灯油と、毎日使う日用品が大きく上がっています。電気代が下がったといっても、暖房を灯油ストーブやガスでまかなっている家では、その恩恵を受けにくいことになります。

統計の「平均」は、車を持っている家、外食や旅行をする家も含めた全体の数字です。収入の少ない世帯ほど、家計の中で食べものや光熱費、日用品の割合が大きくなります。そうした世帯では、2.1%よりも重く感じていることが考えられます。

メリット:下がっているものもある

去年は大きく値上がりしたお米が、1年前よりはっきり安くなっています。電気代も前の年より下がっています。買いものの中で、お米を主食にする回数を増やす、エアコンなど電気で暖を取れるならそちらを使う、といった工夫は、今の値動きに合っています。

生活保護を利用している方には、10月から生活扶助の「特例加算」が1人あたり月1,500円から2,500円に引き上げられています。物価の上昇に対応するための、1年間の臨時の措置です。

デメリット・注意点:増えない世帯、効かない支出がある

特例加算が1,000円上がっても、すべての世帯で手元の保護費が1,000円増えるとは限りません。基準の見直しで以前の額を下回る世帯には、以前の額を保障するしくみがあり、その関係で、世帯によっては受け取る額が変わらないことがあります。入院中の方や介護施設に入っている方の加算は、1,000円のままです。自分の世帯がどうなるかは、担当のケースワーカーに確かめるのが確実です。

また、冬のあいだ(11月〜3月)は暖房費などのために「冬季加算」が上乗せされますが、冬季加算の額が灯油の値上がりに合わせて自動で増えるわけではありません。古い木造アパートなど、すき間風が入りやすい住まいでは、暖房に使う量そのものが多くなりがちです。

課題:家賃と固定費は、加算では追いつかない

民間の賃貸住宅の家賃は0.8%と小さな上がり方に見えますが、家賃は家計の中でいちばん大きな支出です。生活保護の住宅扶助には上限があり(横浜市の単身世帯で月52,000円)、家賃が上がっても上限はすぐには変わりません。更新のときに値上げを告げられ、上限を超えてしまうと、差額を生活費から払うか、転居を考えることになります。

水道料や携帯電話の料金も、少しずつ上がっています。こうした毎月決まって出ていくお金は、一度契約すると見直す機会がないまま続きます。月1,000円の加算は助けになりますが、日用品や灯油の値上がりで、ほとんど消えてしまう世帯もあると考えられます。入ってくるお金をすぐに増やすのが難しいとき、出ていくお金の中で見直せるものを探しておくことには意味があります。

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困っている方へ

灯油や日用品が買えない、家賃の更新で値上げを言われた、生活費が月の途中で足りなくなる。そうしたときは、ひとりで抱えこまずに相談してください。

NPO法人暮らし就労支援協会では、住まいのご相談と就労のご相談をお受けしています。生活保護を考えている方、家賃が払えなくなりそうな方のご相談にも応じています。相談は無料です。

生活費がどうしても足りないときは、お住まいの市区町村の福祉事務所(区役所・市役所の生活支援課など)でも相談できます。生活保護を利用している方は、まず担当のケースワーカーに相談してください。

出典

監修:NPO法人暮らし就労支援協会

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