扶養照会を止めるには?家族に知られず生活保護を申請する方法

扶養照会の手紙と封筒 生活保護

「生活保護を受けたいけれど、家族に連絡が行くのだけはどうしても避けたい」。この一言で申請を何年もためらってきた、という方に何度もお会いしてきました。絶縁した親に居場所を知られたくない。世話になった記憶のない相手に、頭を下げる形になるのが耐えられない。理由は人それぞれですが、ためらいの中心にあるのはたいてい扶養照会です。

先にお伝えします。扶養照会は、事情があれば止められます。家族に知られる、イコール申請できない、ではありません。以下、連絡を止められるケースと、そのための申し出方を説明します。

扶養照会とは何か

扶養照会とは、生活保護の申請のときに、福祉事務所が申請者の親・子・きょうだいなどの親族へ「経済的な援助ができますか」と確認する手続きのことです。

多くの方が、家族にバレるくらいなら申請しないと考えて引き返してしまいます。でも、これは援助を強制する制度ではなく、あくまで確認です。そして、その運用は近年大きく変わりました。

2021年に運用が見直された

2021年、国(厚生労働省)は扶養照会の運用を見直しました。要点は、本人が照会を望まない場合、その理由を丁寧に聞き取ったうえで、照会するかどうかを個別に判断するようになったことです。「家族に連絡してほしくない」というあなたの意思は、以前より尊重されるようになっています。

連絡を止められる主なケース

次のような事情があるとき、扶養照会が行われない、あるいは止められることがあります。自分が当てはまるかどうかの目安にしてください。

事情 具体例
DV・虐待の被害 相手から暴力や支配を受けていた、逃げてきた
長い音信不通 例えば10年以上連絡がなく、関係が途絶えている
絶縁状態 相続や過去の経緯で、事実上縁が切れている
相手側も援助が難しい 高齢・病気・生活困窮などで期待できない
連絡で危害が及ぶおそれ 照会をきっかけに居場所が知られ、身の危険がある

当てはまるかわからない、という場合も、まずは相談してください。事情を一緒に整理して、申し出をお手伝いします。

家族に知られず申請するための進め方

止められるとわかっていても、窓口でどう切り出すかは別の不安です。次の順番で備えておくと、当日ずいぶん楽になります。

1

申請前に理由を伝える/扶養照会を望まないことと、その理由(DV・絶縁・音信不通など)を、申請の段階で福祉事務所に伝えます。ここが一番大切な一歩です。
2

事情を書面にまとめておく/口頭だけだと緊張で抜けが出ます。相手との経緯や連絡を避けたい理由を紙にまとめておくと、より正確に伝わります。
3

説明が難しければ同行を頼る/窓口でうまく話せる自信がないという方には、専門スタッフの同行が有効です。事前に伺った内容を、面談で適切に補います。

もうひとつ、切り分けておきたいことがあります。扶養照会はあくまで親族に対する確認で、友人や職場、近所に知られることは原則ありません。「周囲にバレるのでは」という不安は、扶養照会とは別の話として考えて大丈夫です。

家族との関係は、人それぞれに事情があります。「知られたくない」というあなたの気持ちは、我慢して押し込めるものではありません。申請の全体の流れは申請方法と流れに、制度の説明は生活保護とはにまとめています。

まずはスマホでできる無料の相談前チェックから試してみてください。同行や事前準備は生活保護の支援をご覧ください。横浜駅西口すぐのかながわ県民センターでの相談会でも、事情に寄り添って一緒に考えます。

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