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料金が払えないまま携帯が止まった。しばらくして強制解約になり、別の会社で契約し直そうとしたら、そこでも断られた。手元のスマホはWi-Fiのある場所でしか動かず、求人に応募しても折り返しの電話を受けられない。
こうなると、暮らしの立て直しそのものが止まります。仕事に応募するにも、部屋を借りるにも、役所とやりとりするにも、連絡のつく先が要るからです。生活保護の申請でも、連絡先は必ず聞かれます。携帯が使えないことは、単に不便というより、次の一歩を塞いでしまう。
ただ、ここから抜ける道はあります。順番があるだけです。
なぜ「どこの会社でも契約できない」ことになるのか
まず、いま自分がどの段階にいるのかを整理しておきます。
| 段階 | 何が起きているか |
|---|---|
| 支払いが遅れる | 利用停止。発信も着信もできなくなる |
| 滞納が続く | 強制解約。契約そのものがなくなる |
| 解約されたあと | 携帯会社どうしで不払いの情報がやりとりされ、他社の新規契約も断られることがある |
| 端末を分割で買っていた場合 | 割賦販売の延滞として信用情報機関にも記録が残り、分割購入の審査に通りにくくなる |
携帯各社は業界団体を通じて、料金を払わないまま解約になった人の情報を共有しています。「A社で滞納したから、B社で契約すればいい」とはなりにくいのは、このためです。世間で「携帯ブラックリスト」と呼ばれているのは、だいたいこの状態を指しています。記録が残る期間は各社の運用によりますが、数年単位で見ておいたほうがいいでしょう。
ここで知っておいてほしいのは、その記録が消えるのを待つ必要はない、ということです。契約のかたちを変えれば、通信は今日からでも取り戻せます。
まずWi-Fiで足場をつくる
無料でWi-Fiが使える場所
- 図書館、公民館、市役所や区役所のロビー
- ハローワーク
- コンビニ、ファストフード店、カフェ
- 支援団体の事務所(当会の相談会場でもつながります)
Wi-Fiにつながってしまえば、手元のスマホでできることは案外多いものです。メールのやりとり、求人サイトの検索と応募、役所の手続きの調べもの。無料通話アプリが使える相手なら、話すこともできます。
ただし、誰でもつなげるフリーWi-Fiは暗号化されていないこともあります。ネットバンキングやカード番号の入力は、できるだけ避けてください。
次に、自分のSIMを手に入れる
Wi-Fiはあくまで足場です。場所を選びますし、外を歩いているあいだ連絡が取れないままだと、急ぎの折り返し一本で機会を逃してしまう。
履歴書に書く連絡先は、携帯の番号がひとつあれば足ります。特別なものは要りません。逆にいえば、そこさえ押さえれば応募は動き出す。だから次の一手は、自分のSIMを持つことです。
大手キャリアの窓口で断られても、格安SIM(MVNO)やプリペイド式のSIMなら契約できることがあります。審査の基準が会社ごとに違い、そもそも審査のないものもあるからです。
会社を選ぶときは、次の4つを見てください。
| 見るところ | 目安 |
|---|---|
| 支払い方法 | クレジットカードがなくても契約できるか。口座振替やデビットカードに対応した会社を選ぶ |
| 音声通話 | 履歴書に書く番号や折り返しが要るなら音声つきを選ぶ。連絡がアプリで足りるうちはデータ専用でもしのげる |
| 端末 | 分割で買わない。手持ちのスマホをそのまま使うのがいちばん安い |
| 料金 | 使う量に合わせて小さいプランから。月数百円台で始められるものもあります |
いちばん急ぐ場合は、プリペイド式という手があります。先に料金を払って使い切るかたちなので、毎月の請求が立たず、そもそも審査を伴わないものも売られています。銀行口座やクレジットカードを持っていなくても申し込めるもの、音声通話がついていて番号をそのまま履歴書に書けるものもあります。
滞納の記録が残っているあいだの「つなぎ」として、まずこれで連絡先を確保する。暮らしが落ち着いてから月額の契約に移る。その順番でまったく構いません。
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端末は、分割で買わない
契約と一緒に新しい端末をすすめられることがありますが、分割払いは割賦販売契約です。滞納の記録が残っている状態では審査に通りにくいうえ、仮に通っても、また毎月の支払いを背負うことになります。
いま持っているスマホがSIMロックのかかっていないものなら、そのまま使えることが多いです。まずはそれで十分。SIMを挿し替えるだけで動きます。
端末を新しくするなら、狙うのはキャンペーンです。乗り換えや新規契約に合わせて、端末代が一括で数百円、ときには一円まで下がることがあります。中古を買うより安く、しかも新品で保証がつく。中古は見た目でわからない消耗があり、バッテリーがすぐ弱ることもあるので、私たちはあまりおすすめしていません。
そして、2年ほどを目安に契約先を見直す。乗り換えのたびにキャンペーンで機種を入れ替えていけば、端末代をほとんどかけずに新しいスマホを使い続けられます。長く同じ会社にいるほど得をする、という時代ではなくなりました。
ただし、これは契約ができる状態に戻ってからの話です。いまは手持ちの端末とプリペイドで足場をつくり、支払いの記録が落ち着いてからキャンペーンを狙う。その順番で考えてください。
端末とSIMがセットになっていて、届いたその日から使えるものを選ぶと、設定でつまずく心配も減ります。
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滞納そのものは、放っておかない
通信を取り戻すのと並行して、滞納した分の話もつけておきたいところです。携帯会社の窓口に連絡して今の状況を伝えると、分割での支払いに応じてもらえることがあります。連絡せずにいると督促が続き、場合によっては裁判所からの通知に発展します。連絡を入れるだけで止まる話は、意外と多いです。
払える見込みが立たないなら、それは携帯だけの問題ではないはずです。ほかの借金も含めて整理する方法があります。借金があっても生活保護は受けられるにまとめました。
なお、生活保護を受けている間も携帯電話は持てます。通信費は生活扶助のなかでやりくりするかたちになるので、料金の安いプランに切り替えておくと、月々がずいぶん楽になります。
連絡先が戻れば、次に進めます
電話番号がひとつあるだけで、応募できる求人が増え、部屋の相談ができ、役所からの連絡も受け取れるようになります。逆にいえば、そこが塞がっているあいだは、何をしようにも前に進みません。だからここは、生活の立て直しのかなり早い段階で手をつけたほうがいい部分です。
私たちは、住まいと仕事の相談を一緒に受けています。「何から手をつけていいかわからない」という状態のまま来ていただいて構いません。携帯のことも含めて、順番を一緒に決めていきましょう。
まずは無料の相談前チェックから。横浜駅西口すぐのかながわ県民センターでの相談会にも、どうぞ足を運んでください。制度の全体像は生活保護とは、申請の進め方は申請方法にまとめています。

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