年金だけでは足りない高齢者へ|生活保護は受けられる?

和の趣の茶器(青白磁) 制度・お金

「年金が月に数万円しかなくて、家賃を払うと食べるお金が残らない」。高齢の方ご本人や、離れて暮らす息子さん・娘さんから、こういう相談が年々増えています。先にお伝えすると、年金を受け取っていても、生活保護は受けられます。年金があるかどうかではなく、暮らしていけるだけの収入があるかどうかで判断されるからです。

長く働いて年金を納めてきた方ほど、「保護を受けるなんて」とためらいがちです。でも、生活保護は憲法が保障する権利で、いざというときのための制度です。恥ずかしいことではありません。

年金をもらっていても受けられる理由

生活保護は、国が世帯ごとに決める「最低生活費」と、その世帯の収入を比べて判断します。年金も収入のひとつなので、年金額が最低生活費を下回っていれば、足りない差額が保護費として支給されます。つまり、年金を打ち切られるのではなく、年金に上乗せする形で不足分が補われる、というイメージです。

高齢の単身世帯は、この「年金 < 最低生活費」になりやすく、本来は対象になり得るのに申請にたどり着けていない方が少なくありません。

高齢の方が誤解しやすい3点

  • 年金を受け取っていても、足りなければ生活保護は受けられる
  • 持ち家に住み続けながら受けられる場合がある(資産価値による)
  • 子どもに必ず扶養されるわけではない。事情があれば連絡を止められる

持ち家やわずかな貯金はどうなる

長年住んだ持ち家があると、「家があるから無理」と思い込みがちです。ですが、資産価値が高くない住まいなら、住み続けたまま受けられることがあります。詳しくは持ち家と生活保護にまとめました。

貯金は、当面の生活費に充てられる範囲を超えて多く残っていると、まずそれを使ってから、という話になります。葬儀に備えたお金やお墓など、生活に必要と認められるものは扱いが変わることもあります。線引きは自己判断が難しいので、通帳を見ながら窓口や私たちに相談するのが確実です。

介護や医療のお金の心配

年齢を重ねると、医療や介護の負担が重くのしかかります。生活保護には、医療費が原則自己負担なしになる医療扶助や、介護サービスの費用をまかなう介護扶助があります。高齢者世帯で関わりやすい扶助を、ざっとまとめておきます。

扶助の種類 どんなときに
生活扶助 食費・光熱費など毎日の暮らしの費用。高齢者には加算がつく場合も
住宅扶助 家賃(世帯人数ごとの上限あり)
医療扶助 病院の治療や薬。原則、自己負担なし
介護扶助 介護保険のサービスを使うときの費用
一時扶助 引っ越しや、夏の冷房器具など臨時の出費(条件あり)

金額や加算の有無は、年齢・世帯・お住まいの地域で変わります。いくらになるかの考え方は支給額の記事も参考にしてください。

離れて暮らす家族ができること

親の生活が心配だけれど、自分にも余裕がなくて援助しきれない。そう悩むご家族からの相談もよくあります。援助できないこと自体は、申請の妨げにはなりません。扶養照会が心配なら、事情を事前に伝えれば配慮されます。

まずは親御さんの通帳と年金額、家賃を一度いっしょに確認してみてください。そのうえで、本人だけで窓口に行くのが難しければ、ご家族の同席や、私たちの同行という手もあります。

年金だけでは立ちゆかない暮らしを、我慢で乗り切る必要はありません。まずはスマホでできる無料の相談前チェックで、対象になりそうか確かめてみてください。制度の全体像は生活保護とはに、対面での相談は横浜駅西口すぐのかながわ県民センターでの相談会でも受けています。

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