生活保護は働きながら受けられる?収入認定と基礎控除の仕組み

就職の面接で握手する様子 仕事・自立

「少し働いてみたいけれど、稼いだら保護を切られるんじゃないか」。就労の相談で、いちばんよく聞くのがこの心配です。パートの誘いを受けたものの、断ろうか迷っている、という方もいます。

先にお伝えします。生活保護は、働きながらでも受けられます。収入があるとその分は計算に入りますが、働いた額がまるごと保護費から引かれるわけではありません。手元に残る仕組みがちゃんとあります。私たちは横浜・神奈川で生活の相談だけでなく就労の支援もしていて、「まず何時間から働けるか」という段階から一緒に考えています。

働いた収入は「まるごと引かれる」わけではない

保護を受けている世帯が働いて収入を得ると、その収入は「収入認定」といって保護費の計算に反映されます。ここだけを聞くと「働いても意味がない」と感じるかもしれません。けれど実際は、働いて得た収入からは一定額が差し引かれてから計算されます。これを基礎控除(勤労控除)と呼びます。

平たく言えば、働くこと自体にかかる手間や励みの分を認めて、収入の一部を手元に残す、という考え方です。だから、保護費だけで暮らしていたときより、働いたときのほうが世帯全体で使えるお金は増えます。「働くと損」というのは、この控除を知らないために生まれる誤解です。

控除される額は、収入の多さや世帯の状況、自治体の運用で変わります。正確な計算は担当のケースワーカーか、私たちの無料相談で確かめてください。金額はここでは断定しません。

収入によって保護費はどう動くか

イメージをつかむために、働いた収入と手元のお金の関係を整理します。数字は仕組みを示すための目安で、実際の額とは異なります。

働き方 収入の扱い 世帯の手元のお金
働いていない 収入なし。最低生活費のぶんが保護費 最低生活費とほぼ同じ
少し働き始めた 基礎控除を引いた残りが保護費から調整 働く前より少し増える
働く時間を増やした 控除後の収入が増え、保護費は減っていく さらに増える
収入が基準を安定して上回った 保護の対象から外れる(卒業) 自分の収入で暮らす

大事なのは、少し働いたくらいで急に打ち切りにはならない、という点です。収入が最低生活費を安定して上回るところまで来て、はじめて保護を離れます。そこに至るまでは、働きながら受け続けられます。

いきなりフルタイムでなくていい

「働く」と聞くと週5日のフルタイムを思い浮かべて身構える方が多いのですが、その必要はありません。体調や生活のリズムと相談しながら、少しずつでかまいません。

1

生活リズムを整える/まずは起きる時間・寝る時間から。体調の回復も立派な準備段階です。
2

週数日から働く/短時間のアルバイトで社会との接点を持つ。ここで基礎控除が効いてきます。
3

時間を増やしていく/生活が落ち着いてきたら、無理のない範囲で働く時間を延ばします。
4

収入が安定したら卒業/収入が基準を安定して上回れば、保護を離れます。

無理な働き方で体を壊し、また困ってしまうのがいちばん避けたいことです。働き方や制度の使い方は、ケースワーカーと調整しながら進めてください。私たちも就労支援で、その人のペースに合わせた仕事探しを手伝っています。

相談の前に

働くことは、保護を受けているあいだにできます。むしろ、暮らしを立て直しながら少しずつ働くことが、自立への現実的な道です。生活保護から離れるまでの流れは生活保護から抜け出すにはにまとめています。

働きたいのに最初の一歩が出ない、という段階からで大丈夫です。まずはスマホでできる無料の生活保護相談前チェックで、自分の状況を確かめてみてください。制度の全体像は生活保護とは、暮らし全体の相談は生活支援からどうぞ。横浜駅西口すぐのかながわ県民センターでも、定例で相談会をひらいています。

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